第 13 回 R 勉強会@東京に参加してきた


R 勉強会 Tokyo.R#13 に参加してきました。 Nagoya.R でも異分野の方と交流できる楽しみがあるのですが, Tokyo.R もまた違った分野の方々がたくさんいて刺激になりました。

私は「R と .NET Framework」という題目で R.NET の発表をしましたので,発表資料を公開します[A]。それと,他の発表についての感想など。

発表資料

デモに使用した動画は後日アップロードします。

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感想文

  • @isseing333: 線形判別分析 (と非線形をちょっと)

    Tokyo.R で使用している教科書の内容。

    自分の研究分野に近いところでは,個体の遺伝子型からの雑種の判別と関係があるかなと。遺伝の世界では遺伝子型 (2 つのカテゴリー変数のペア) がデータになることがあるので,どのように応用できるのかには興味があります。単に遺伝子型という 1 つのカテゴリー変数にすると面白みがないので。

  • @sfchaos: R で学ぶロバスト推定

    外れ値の影響を,データを恣意的に省くのではなく,データへの重み付けの変更で処理するという手法。データの次元が増えてくると難しいらしいす。

    詳しくは説明されなかったけど,適切なデータ間の距離がうまく定義できないからじゃないかと思いました。集団遺伝の分野では各次元ごとに処理を行うということをやるのですが,それも低次元だから可能な処理なんだろうなぁ,と。

  • 酒井: R で地理空間分析 地理データのとりあつかい[B]

    公示地価などの GIS データをディスプレイしたり,属性を説明変数として解析する,というようなお話。基本的にマーケティングの話でしたが,遺伝的多様性の地理的変異なんかに関連する話だったので非常に興味深く聞きました。

    GIS データはデータポイントが密にあって良いのだけれど,系統地理で扱う集団は一般に疎なのが大きな違いで,どう補完するかが難しいです。一部の樹木種では,葉緑体と核で結構密に調べられているのだけれど,そのデータを種苗配布の区域設定くらいにしか応用できていないのは,非常にもったいない気がしました。

  • @yokkuns: YjdnJlp パッケージと Tokyo.R 翻訳プロジェクトの紹介

    前半は Yahoo! API を使って,面倒なインストール作業なしにテキスト解析ができるという話。後半は R の公式ドキュメントやパッケージのドキュメントの翻訳プロジェクトの紹介とメンバー勧誘。

    最近のパッケージの傾向として,これを使うためにはこれが必要,というものが多いと感じています。 apt みたいな管理ソフトウェアで簡単に一括でインストールできれば良いのですが,そうもいかない場合が多いです。簡単に導入できるパッケージの存在というのは,大きな意味を持つのではないかなと思います。

    R.NET を作っている時も感じたのは,やっぱり英語を読むのは大変だということ。日本語は漢字・仮名まじりでメリハリがあって読みやすいですしね。

脚注

  1. 実際に発表で使用したスライドとは異なります。 []
  2. 公開資料を見つけられませんでした。 []